『DEATH「死」とは何か』シェリー・ケーガン
試みとしては面白いのだろうなぁ…という感想でした。
『DEATH「死」とは何か』シェリー・ケーガン 文響社
↑↑部分的に無料公開中の様ですね!
死とはなにか。
人は死ぬとどうなるのか。
「不死」は幸せなことではない。
自殺が肯定されるとき。
などなど、死に関して多くの人が一度は考えたことがあるであろう疑問を丁寧に解説していきます。
まず基本として、この本では一貫して宗教的視点を持たない前提で話を進めます。
宗教を否定しているのではなく、本題と離れてしまうからでしょう。
確かに、宗教を交えて話すと死って意外と簡単に解決できる気がする(つまり宗教を切り離すと説明が難しくなる)
この本を読んで「なるほどなぁ」と深く納得できた人は恐らく生きることが好きな人。
生きていて楽しいと思っている人。
死を正しく恐れている人だと思います。
そういう人にとって本書は、死を考えることで今の人生をより大切に生きるための言葉が書かれている本になるのではないでしょうか。
タイトルはまんま『DEATH』だけど、首尾一貫して人生を前向きに捉えている内容なので怖くもないしむしろ普段は生死のことなど忘れてしまっている人が読んでも面白いかもしれません。
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【超個人的感想】
この本はつまり、死にたくない人、生きていたい人が読む本です。
どうすれば実りある人生を送れるのか。
そしてどうすればその生きていた時の実績が残せるのか。
自殺を肯定せずに済む思考方。
生きて、考えて、思考して、行動して、感じて、伝えて、理解してもらっている時こそが生きている時!人生って素晴らしい!!
っていうのを肯定したくて書かれた本でした。
そのために300頁以上費やされるなんて、、本当にみんな「死にたくないけど死は必ず訪れるどうしよう」って考えてるんですねぇ…。
図鑑哲学~人生を変える100の話~ トム・ジャクソン
絵も写真もたくさん入っていて、小中学生とかが読んでも面白いのではないかなと思いました。
言い換えると、こういうのを小中学生の頃に読んで悶々としたかったなと羨みましたということで…。
図鑑哲学~人生を変える100の話~ トム・ジャクソン
哲学の始まりから、そもそも哲学の目的とは?などの基本的概要説明から始まって、道教、仏教、ソクラテス、プラトン、アリストテレス、アダムスミス、グッドマン、ドーキンスなどなど、時代年代を追って説明されていきます。
一人もしくは一括りにつき1ページから見開きの2ページで構成されています。
絵も写真もふんだんに使用され、見出しも大きくてとっつきやすい。
一人1ページでまとめられているから当然深く知るには物足りないでしょう。
でも全部を読んでみてから深く知りたい物事にフォーカスするためにもいい本なのではないかなと思います。簡単に言うと哲学入門書みたいな位置ですね。
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(個人的感想)
見やすいと思ったらこれニュートンプレスが出版してたんですね。
わかりづらーい化学を身近なものに思わせてくれる雑誌ニュートンを出版しているニュートンプレス。HP見ると知的好奇心がザクザクと刺激されます。
で、まぁこの本。
本を否定するわけじゃないんですけど、この副題「人生を変える100の話」…結構こういう書き方するハウツー本とかノウハウ本とか自己啓発本とかあるあるですけど…
なんか、あっさいなぁというか、むしろ邦題つけた人が「これつけときゃ食いつくだろ」って狙ってる感がして浅いというのが、読者を浅く見積もられてるというかそんな印象が透けて見えてしまうのでした(思い込み