『自分の小さな「箱」から脱出する方法』
ぶっちゃけ言っちゃうと要するに「自己責任」って事なんですけどね。
とはいえ読む価値あり。
自分の小さな「箱」から脱出する方法 大和書房
自分の人生に問題を引き起こしている最大の原因は何なのか。
誰のせい?何のせい?
どうすれば他人は自分の邪魔をしなくなるの?
自分はこんなに努力しているのに!
そんな「人間関係」に関わる問題の殆どは「箱」が問題である。
というお話。
新しい会社の上級顧問に転職した主人公が、とある「ミーティング」を受けるスタイルで話が進みます。
主人公は仕事の能力は高かったでしょう。
前の会社ではナンバー2まで上り詰めたのは偶然ではなく実力があったからです。
けれども、今は多くの問題を抱えています。
それは仕事の事、部下の事、そして家庭の事。
つまり、多くの管理職が抱える問題でもあります。
「箱」が問題とは…?
自分を変える?考え方を変える?そんな事はとうに試した!
それでもうまくいかない事だってある!
そんな悩みを抱えつつ、努力しながらも悩みを抱える人におすすめ。
別にこの主人公の様に「管理職」「ビジネスマン」でなくても、人間関係で悩みがある人なら読んでみると良いかもしれません。
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【個人的感想】
冒頭にも書きましたがぶっちゃけ結論を言ってしまうと
「何事も自己責任」
って話なんですけどね。でもそれは全部読んで自分で納得する必要があります。
そして私は「自己責任」という言葉が結構嫌いです。
何故なら今まで出会ったり見聞きした人でこの言葉を敢えて口にするような人はその多くが、自己責任と言う言葉を盾に、責任感の強い人に「自己責任だろ、だからお前が責任取れよ」と責任転嫁を図るような人間だったという印象しかないからです。
本当に責任感が強く有能で思いやりがあり尊敬できる常識人の多くは、自己責任などという言葉の一切口に出さずすべての責任を引き受けていました。
私はその「言ったもん勝ち」のような構図が好きではありませんでした。
だから、この本の「箱」の話も受け入れられないかなと思って読んでいたのですが、ただの自己責任論とはまた少し違った様相という点と、丁寧に主人公(=読者)に寄り添う姿勢が好感を持てました。
「箱の中にいる状態」がどういう状態を指しているのかが判るだけでも気持ちが楽になります。
言語化って凄い力があるんだなぁ。