「昔久街(なつかしまち)のロジオネ」夢花李
画面の美しさが素晴らしい作家さん。
漫画の短編集です。
表題の「昔久街のロジオネ」
ひとり暮らしの女子大生ヒメユカの所に突然やってきた少年ロジオネ。
「一丁目桔梗屋の姫様」
恋するやくざの跡継ぎ少女の数日間。
「僕のシャララ。」
未熟な魔法少年と普通の高校生の男の子の話。
「ROBOT」
近未来のお世話ロボットと蘇生を繰り返す少女の話。
どれも可愛らしいお話なのですが、ROBOTが一番好きです。
ロボットの青年は壊れる事もなくずっと、愛しい人が成長して死んでまた再生していくのを共にします。退廃した世界と、一瞬登場するとても頭の良さそうな少女。
大きなストーリーの一部分の様で、とても奥行きのある感じがします。
SF小説では描けない、女性作家さんの描く「漫画」ならではのロボ感がとても好きです。
あと、この作家さんの出身なのだと思いますが京都弁??みたいな話し方のキャラクターがよく出てくるのですがそれも好き。個性がありますね。方言っていいなぁ。
「QUO VADIS~クオ・ヴァディス」佐伯かよの・新谷かおる
昔はSF漫画ってもっと沢山あったんだぜ。そして自由だった。
吸血鬼もタイムスリップもイエス・キリストもオーディンも不老不死も天地創造も出てくる全部盛りなお話!ナザレのイエスが小さくて可愛い。
あらすじ↓↓(ウィキペディア)
ねぇ 知ってる? オーディン
神を否定したぼくが神の伝説を引用するのは気が引けるけど・・・
楽園(エデン)から追放されたのは人間だけなんだよ
SF漫画は好きですが、最近は考察に関して突っ込まれる事が増えたせいかそれとも思考が大変だからなのかわかりませんが、こういう感じのSFっぽい作品って減ったような気がするんだよなぁ。これはその辺りの良い時代に活躍された作家さんの、最近まで続いていた作品。
最初これを読んだ時、新谷かおる先生かと思ったんですよね。したら作画は佐伯かよの先生だという。後で知るんですがこのお二人はご夫婦。価値観が似ているのか、作風も似てるんじゃないかなと個人的に思っております。
夫婦で一つの作品を作れるって、なんだか良いなぁと思いました( *´艸`)